認知症の「前段階」ご存知ですか?

~軽度認知障害(MCI)とMoCA検査について~

認知症は、早く見つけて対処することで進行を遅らせることができる時代になってきました。
これまで「治らない病気」と考えられてきた認知症ですが、近年の研究では、“軽度認知障害(MCI)”の段階で気づいて対処すれば、症状の改善が期待できることも分かってきています。

🔷軽度認知障害(MCI)とは?

MCIとは、「認知症ではないけれど、加齢による変化以上に認知機能が低下している状態」です。
この段階で適切なケアを行うことが、将来の認知症予防につながります。

💡 歩行スピードの変化も、MCIのサインの一つ。
横断歩道を青信号のうちに渡りきれないようになった場合、注意が必要です。(信号は秒速1mで渡れるように設計されています)

🔷MCIのサイン こんな変化はありませんか?

  • ✅ 外出するのが面倒になる
  • ✅ 服装に気を使わなくなる
  • ✅ 同じことを何度も話すようになる
  • ✅ 小銭を使うのが面倒で、お札を使いがち
  • ✅ 手の込んだ料理を作らなくなる
  • ✅ 車を擦ることが増えた

👉 3つ以上あてはまる方は、一度ご相談ください。

🔷当院で行っている認知症関連の検査

当院では、MCIや認知症の診断のために以下の検査を行っています。

  • 長谷川式認知症スケール(改訂版)
  • 時計描画テスト
  • (必要に応じて)脳画像検査:CT/MRI/SPECTのご紹介

📌 さらに、2025年より新たに「MoCA(モカ)」検査も導入しました。

  • ✅ MoCA(モカ)とは?

記憶力、注意力、言葉の理解、空間認識などを総合的に確認する認知機能検査で、MCIの早期発見に特に有効とされています。
所要時間は10~15分程度。痛みもなく、気軽に受けられる検査です。

🔷必要に応じた治療やサポートも

認知症が進行している場合は、
・アリセプト
・メマリー
・レミニール
・リバスタッチ などの治療薬を使用し、進行を抑える治療も行っております。

また、生活習慣の改善(運動・食事・睡眠など)についても、医師と一緒に考えていきます。

🔷ご家族の「気づき」も大切です

「最近ちょっと変わったかも?」と思ったら、早めの相談が安心につながります。
どうぞお気軽にご相談ください。

骨粗しょう症の検査

超音波骨密度測定装置

骨粗しょう症は、加齢などの原因で骨の量が減少したり、骨の質が劣化して骨がスカスカになり、骨折のリスクが高くなる疾患です。骨密度は若い頃をピークに、年齢とともに減少していきます。
その結果ちょっとした転倒で骨折をしたり、背骨がつぶれて変形し、圧迫骨折を起こすことがあります。

20歳頃より身長が3センチ以上低くなっている場合、骨粗しょう症が進行している可能性があります。
早めの検査が必要です。

🔷超音波骨密度測定装置による検査

当院では、最新の超音波骨密度測定装置を導入し、踵(かかと)の骨で骨密度を簡単かつ安全に測定しています。この検査は、骨の健康状態を正確にチェックすることができ、痛みもなく、短時間で結果が得られるため、気軽に受けていただけます。

🔷骨粗しょう症の重要性

骨密度の減少が進むと、骨折をきっかけに寝たきりになるリスクが高まります「将来寝たきりになりたくない」と考える方にとって骨粗しょう症の早期発見はとても重要です。
骨折は高齢者にとって、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。骨密度を定期的にチェックし予防することで、健康な生活を維持することが可能です。

🔷骨粗しょう症の治療

当院では、骨粗しょう症の治療として、食事療法、運動療法、薬物療法を提供しています。
骨の健康を守るために、個別に適した治療計画を立て、サポートしていきます。